【第40話】乳がん治療後、無治療期間へ。生活習慣を見直して再発の不安と向き合った日々

治療後

はじめに:「治療が終わったら無治療期間に入るからね」

10年前トリプルネガティブ乳がんの標準治療を終えたとき、主治医からそう告げられました。

きゃんばぁば
きゃんばぁば

治療後が終わったらほっとするんだろな。

そう思っていたはずなのに、実際は、不安や焦りの方がずっと大きかったんです。

そこから始まった10年間の経過観察期間

色んな気持ちと向き合いながら「どうしたら心穏やかに過ごせるかな」と自分なりに工夫を重ねた日々でした。

乳がん治療後の心境と無治療期間の始まり

きゃんばぁば
きゃんばぁば

「これで治療は終わりですね。後は経過観察期間です」そう主治医に言われたときから無治療期間が始まりました。

術前抗がん剤、手術、放射線治療…。

全ての治療を終えた私は「これでようやく元の生活に戻れるんだ」と思っていました。

でも、その直後主治医からこう言われたんです。

「トリプルネガティブ乳がんは3年以内の再発率が高いので気をつけましょうね。」

診察室での医師と患者のイラスト

トリプルネガティブ乳がんは3年以内の再発が多いと説明を受けました

治療が終わったからといって、全てが終わったわけじゃないんだな。

これからは「再発」という新たな不安と付き合っていく日々が始まるんだ。

そのことに、この時初めて気づいたのです。

経過観察期って何をするの?どんな検査があるの?頻度は?

私が受けていた経過観察は3年間は、年3回の定期検診。その後の7年間は年に1度の定期検診を受けていました。

私は定期検診で受けていた検査は
  • 視診や触診
  • 血液検査
  • マンモグラフィー
  • 必要に応じて超音波検査
    (エコー検査)

再発が不安だった私は、あるとき主治医にこう聞いてみました。

きゃんばぁば
きゃんばぁば

もっと頻繁に検査をしてもらえませんか?

すると主治医は優しく説明してくれました。

「症状がない時にたくさん検査をしても、再発を早く見つけるとは限らないんです。生存率が上がるとうデータもないんですよ」

その言葉を聞いて、私は考えさせられました。

検査に頼りすぎず、自分の体と向き合うことが大切なんだ」と気づいたんです。

そこからは、セルフチェックをこまめに行うようにしながら、何かあったときすぐ相談できる関係を主治医と気づくことを意識して過ごすようになりました。

再発とはどうして起こるの?

きゃんばぁば
きゃんばぁば

再発とは、いったん治療によって消えたがんが、時間をおいて再び現れることをいいます。

治療によって「がんが消えた」と言われても実は目に見えない小さながん細胞(微小転移)が体の中に残っていることあると考えられています。

こうした微小な細胞が、免疫のすき間をくぐり抜けたり、環境の変化により再び増殖し始めることで、一定の時間を経て「再発」という形で現れることがあるのです。

再発という言葉は、どうしても怖さがついてまわります。

でも「再発=終わり」ではありません

最近では再発後の治療法もどんどん進化していて、長く元気に過ごしている方もたくさんいます。

大切なのは、必要以上に怖がりすぎず、自分の体の声を聞きながら向き合っていくこと。

不安な気持ちが湧いたときは、主治医や経験者に話すだけでも、心が少し軽くなると思います。

再発の不安、怖い気持ちとどう付き合うか

きゃんばぁば
きゃんばぁば

治療終わって、無治療期間に入っても、心のどこかでずっと消えないのが「再発の不安」でした。

そして、この不安はふとした瞬間顔を出してきます。

それはこんなとき
  • 検査の前日
  • 体にちょっと違和感を感じたとき
  • 知人が再発したという話を聞いたとき

きっと同じような気持ちを抱えている方も多いのではないでしょうか。

でもね。不安になるのは当たり前なんです。無理に消そうとしなくていいし、コントロールできなくても大丈夫!

これは「がんを経験した人なら誰もが通る道」だと私は思っています。

そんな中で、私はこう考えるようになりました。

「再発のことばかり考えるより、今、普通の生活ができていることに喜びを感じよう」

そう決めてからは、できるだけ何かに集中できる時間を作りました。

私の場合は、韓国ドラマを観ること。

ドラマの世界に入り込んでいる間は、病気のことを忘れることができました。

そして、見終わった後は「また、明日から頑張ろう」という気持ちになれることも多かっです。

自分なりの「安心できる時間」や「夢中になれる時間」を持つことで不安と少しずつうまく付き合っていけるようになった気がします。

生活習慣で意識したこと、食事・運動・睡眠・ストレスケア

きゃんばぁば
きゃんばぁば

「再発を防ぐために自分でできることはなんだろう?」治療を終えてから私はそんな思いを抱えて、主治医相談したり、自分で情報を集めたりしました。

がんの再発には、これをすれば確実に防げるという方法はないと言われます。

それでも私は、再発せずに過ごしてる方のブログや、医療者が書いた本をたくさん読みました。

そこには「こんな風に生活を工夫している」というリアルなヒントがたくさんあったんです。

そういった情報を元に、自分でできることを少しずつ実践しながら、心と体を労わる暮らしを心がけるようになりました。

それが結果的に、自分の安心や前向きな気持ちにもつながっていったと思います。

見直した生活習慣
食事 基本は和食を中心に、玄米や野菜、魚をバランスよく取り入れることを意識しました。
運動 激しい運動ではなく、続けられることを習慣にすることを意識しました。
週に数回のウォーキングや、朝のストレッチから始めて少しずつ体を動かす時間を増やしていきました
睡眠 睡眠の質を上げることも免疫力を保つうえでとても大切だと感じました。
夜はできるだけスマホを見ないようにしていました。
ストレスケア 大事なのは「こうしなきゃ」と無理をしないこと。
ほんの少しでも、自分を穏やかにする時間をもつことが気持ちの余裕につながっていきました。

再発率が高いといわれる最初の3年間は思い切ってお酒もやめることにしました。

花見でビールだめの写真

大好きなビールも3年間は飲みませんでした

そして何より毎日笑顔で過ごすことを意識していました。

そんな日々を少しずつ積み重ねていくうちに、体の内側から元気になっていくような感覚がありました。

無理せずに、できることから少しずつ。

そうやって続けているうちに、心と体がじわじわ整っていくのを感じるようになりました。

さいごに:再発の不安とともに歩んだ日々〜私が大切にしている言葉

きゃんばぁば
きゃんばぁば

無治療期間は、治療のゴールではなく新しい日々の始まり。

再発の不安と向き合いながらも、自分自身の生活を見つめ直すことで、少しずつ心が穏やかになっていくのを感じていました。

特に「再発への不安」はふとした瞬間に波のように押し寄せてきて「怖いな」と感じる日もありました。

でも、そんなときこそ、毎日の暮らしや「好きなこと」に意識を向けていくことで、不安は少しずつ希望へと変わっていってように思います。

私が乳がん治療を終え、経過観察期を過ごし「乳がん完治です」と主治医からの言葉をもらうその日まで大切にしてきた言葉があります。それは…。

今を大切に生きる」ということです。

この記事が、同じような想いや不安をかかえている誰かの心を、少しでも心を軽くすることができたなら嬉しいです。

続きの記事…。

第41話はこちらから↓

 

再発が怖かった!きゃんばぁば

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