夫が食道がんと診断され、頭が追いつかないまま診察室での話は、「これからの治療」のことへと進んでいきました。
これから夫は、どんな治療を受けることになるのか。
不安を抱えながら聞いた説明は、私にとっては初めて耳にすることばかりでした。
治療の説明を聞くのが、少し怖かった
それまで私は、食道がんについてほとんど知識がありませんでした。

「どんながんなんだろう」
「どこかに転移していないだろうか」
これから先生に何を聞くことになるかと思うと、説明を聞くのは少し怖かったのです。
けれど、目の前の先生はどこか落ち着いていて、少し楽観的にさえ見えました。
隣に座る夫は、何も言わずただ、先生の話に耳を傾けていました。

夫は言葉を挟まず、これからの治療を受け止めるように先生の話を聞いていました。
やがて話は、夫が受ける手術のことへ進んでいきました。
「ロボットで手術」と聞いて驚いた
そこで初めて耳にしたのが、「ダビンチ」という名前でした。
「ロボットを使って手術をする」と聞いて、私は思わず
「ロボットが手術するんですか?」と聞き返してしまいました。

– 初めて聞く治療法に戸惑いながらも、少しずつ理解しようとしていた時間でした。
驚く私に、ロボットが勝手に動くのではなく、医師が操作するのだと説明してくれました。
傷が小さく、体への負担も抑えられるそうです。
そして夫は、この手術を受けるために、国際がんセンターを紹介してもらうことになりました。
「根治を目指せます」その言葉で少しホッとした
がんセンターには手術の上手な先生がいる、というような話も聞いた記憶があります。
夫も「がんセンターなら大丈夫」と思っていました。
そして何より私の心に残っているのが、

「根治を目指せます」
という先生の言葉でした。
その一言が、どれほど大きな救いだったか分かりません。
このときは、少しだけ前を向けた気がしました。
自宅へ帰ってから、夫と治療について話し始めました。

先の見えない不安の中にも、夫婦で進んでいくための小さな希望が生まれました。
治療について夫婦で話し始めた日のことは、次の話に続きます。
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自身の乳がん治療を経験し、その後、義理の妹の膵がん、夫の食道がんを家族として支えてきました。
義理の妹とは長く親しくしていて、私にとっては妹のような存在でした。
このブログでは、患者として、家族として経験したことを、自分の言葉で記録しています。その後の暮らしや、これからの生き方についても書いています。
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