【第42話】乳がん告知を受けて治療が始まるまでの2ヶ月間が1番辛い時期でした

検査〜告知

はじめに:乳がん告知から治療が始まるまでの2ヶ月間

きゃんばぁば
きゃんばぁば

2013年6月に「乳がん」と診断されました。

そこから大きな病院を紹介されて、たくさんの検査を受けました。

「自分はこれからどうなっていくんだろう」次々と行われる検査を受けながら…そう思いました。

「こんなに沢山の検査を受けるということは、早期発見じゃないのかな?」という思いが頭の中をぐるぐると駆け巡り、不安がつのるばかりでした。

この頃の私は気持ちがしずみ、いわゆるうつ状態のようでした。

ただただ怖くて情報を集めては、落ち込む日々を送っていました。

この頃が精神的に一番辛い時期だっと思います。

辛い女性の写真

この頃が一番辛かったと思います

辛かった理由❶情報が少なく自分の状態がまだ把握できていない

きゃんばぁば
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乳がんと告げられた直後は「自分がどんな状態なのか」まだ全くわからないまま検査や説明が、次々に進んでいきました。

病名はわかっても、がんの「進行度(ステージ)」や「タイプ」「どんな治療を受けることになるのか」がわからない。

それだけで不安が何倍にもふくらみました。

何もわからないこと」がこれほどまでに心を追い詰めるものなんだと痛感しました。

今思えば、焦って調べるよりも信頼できる情報を一つに絞って、落ち着いて読むことのほうが、ずっと心を守れたと思います。

がんと診断されたとき、まず気になるのが「ステージ」という言葉。

がんの「ステージ」とはがんがどれだけ進んでいるか、つまり「進行度」を表すものです。

乳がんの場合は主に以下のような基準で「ステージ」が分けられます。

乳がんのステージ
ステージ0 非浸潤がん。乳管や小葉の中にとどまっていて、周囲の組織に広がっていないごく早期の段階です。
ステージ1 がんの大きさが2cm以下。リンパ節転移もなく、治療での完治が見込まれるケースが多いです。
ステージ2 がんが2cm〜5cmか、リンパ節に少し転移が見られることもあります。
ただしこの段階でも治療が可能なことは多く、希望は十分にあります。
ステージ3

より大きな腫瘍や、複数のリンパ節に転移がある場合。進行がんにあたりますが、治療を組み合わせることで良好な経過をたどる方も多いです。

ステージ4

がんが他の臓器(肺・骨・肝臓など)に転移している状態。
治療の目的は「完治」よりも「病気と共に生きる」ことに変わりますが、治療選択肢は広がってきておりQOL(生活の質)を保ちながら過ごせる時代になっています。

がんの進行度は「がんの大きさ」「リンパ節への転移の有無」「他の臓器への転移(遠隔転移)」などを総合的に判断して決められます。

私のステージは2Aでした。

辛かった理由❷検査が続き結果を待つ時間が長い

きゃんばぁば
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告知の後、すぐに治療が始まるわけではありませんでした。

その前に、がんの広がりや転移の有無を調べるためにCT、MRI、骨シンチ、血液検査など次々と検査を受ける必要がありました。

CT検査の写真

CT ,MRIと画像検査が続きました

検査自体はあっという間に終わるけれど、一番辛かったのは「結果を待つ時間でした

「転移していたらどうしよう」「手遅れだったら?」

そんな思いが頭の中でぐるぐる回り、夜も眠れない日が続きました。

答えが出ないまま過ごす時間ほど、心にとって辛いものはありません。

この時期は「時間が止まっている」ような感覚でした。

結果待ちの不安な時期の過ごし方
  • 情報は調べすぎない
    (信頼できる情報源鵜を絞る)
  • 不安になったら体を動かす
    (散歩やストレッチ)
  • 日記をつける
  • 信頼できる人と話す

辛かった理由❸がんという衝撃と自分が患者になった現実とのギャップ

きゃんばぁば
きゃんばぁば

担当医から「乳がんです」と告げられた瞬間、私は頭が真っ白になりました。

どこかで「がんになるのは、自分とは違う世界の話」と思っていたのかもしれません。

それがいきなり現実となった時「まさか自分か…」というショックと「これからどうなるの」という不安で、何をどう考えていいのかわからなくなってしまいました。

健康に気をつけていたのに、痛みもなかったのに…という思いから、現実を受け止めることができず、たた唖然としてしまいました。

見た目も普通、体調も悪くない。

なのに「自分はがん患者なんだ」と受け入れようとしても、現実感が全く湧かない。

このギャップが一番辛かったのかもしれません。

自分を患者として受け入れるのに時間がかかったし、認めた後も「どうやって生きていけばいいんだろ」としばらく迷子になっていました。

乳がんと診断された直後というのは、多くの人にとって「不安と混乱のピーク」と言われているため

乳がんの告知後「気持ちがついていかない」「とにかく不安でしかたない」という方も多いと思います。

そんなときには、国立がん研究センターの「心のケア」ページがとても参考になります。

がんと向き合う中で起こる心の変化や、支援を受けられる場所についてわかりやすくまとめられています。

今だからわかる乳がん告知を受けて治療が始まるまでの期間の向き合い方とは?

きゃんばぁば
きゃんばぁば

乳がんの告知を受けてた、治療が始まるまでの2ヶ月間

正直、今までの人生で一番心が揺れた時期だったと思います。

何をしても気持ちが落ち着かず、何を考えても「大丈夫かな」という不安ばかりが押し寄せてきました。

不安になればなるほど、スマホを手放せず夜中まで検索を繰り返す日々。

乳がんと告げられてから私は毎日のようにスマホで情報を検索していました。

スマホを持つ女性の写真

毎日のようにスマホで乳がんのことを調べていました

治療法は?」「抗がん剤の副作用は?「生存率は?」検索してもすぐに答えは出ないのに…。

でも調べれば調べるほど「怖い情報や最悪のケース」が目に飛び込んできて、ますます気持ちが落ちこんでしまったことを覚えています。

そんな中、私はひとつの工夫をしました。それは「抗がん剤でがんが消えた」というようなポジティブな体験談だけを読むということです。

それは治療に対して良いイメージを持ちたかったからです。

そんな不安な時期に、安心して読み進められたのが、国立がん研究センター「がん情報サービス」というサイトでした。

乳がんの基礎情報はもちろん、治療の流れ、検査、心のケアについてもわかりやすく丁寧に書かれていて、当時の私には心強い存在でした。

がんの告知を受けたあとに起こる心の反応は、多くの人に共通する自然な流れです。

次のような段階を経て、少しずつ心は整理されていきます。

告知後の感情の自然な流れ
否認
(そんなはずはない)

「まさか私が?」「何かの間違いでは?」
心が衝撃から自分を守ろうとする正常な反応。

混乱・恐れ
(どうなるの?)

今後の治療や生活に対する漠然とした不安。
情報が多すぎて、何を信じていいか分からないことも。

怒り・悲しみ
(何で私が?)

自分だけがなぜこんな目に…という怒りや、これまでの生活が崩れる悲しみ。
「私は悪くないのに」という思いが自然に湧いてきます。

受容
(少しずつ現実と向き合う)

治療に向けた準備を考えたり、信頼できる人に相談し始めたりする時期。
ゆっくりと「今できること」を見つけていくプロセス。

すぐに「がん患者としての自分」を受け入れる必要はありません。
大切なのは自分の感情を否定せず、少しずつ整理していくこと。

告知から治療が始まるまでにやってよかったこと5選

M先生(主治医)との出会いによって、ようやく治療方針が決まった頃。

きゃんばぁば
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少しずつ心が落ち着いてきた中で「これはやっておいてよかった」と思えたことがいくつかありました。

治療に進むまでの2ヶ月間は決してスムーズではなかったけれど、振り返ってみると、その時間には意味があると思えたのです。

この記事を読んでくださっている方の中にも、今まさに迷いの中にいる方がいるかもしれません。

「どう乗り越えればいいのかわからない」そんなとき少しでも参考になればと思い、私が実際にやったことを5つまとめてご紹介します。

  1. セカンドオピニオンを受けた:納得感をもって治療に向き合えるようになった。
  2. 信頼できる医療情報を選んで調べた:がん情報サービスなど、情報源をしぼったことで気持ちが落ち着いた。
  3. 家族とよく話した:自分の気持ちを伝えることで孤独感が減ったし、支えてもらえる土台ができた。
  4. 質問メモを作って診察にのぞんだ:診察中に聞き逃しがなくなり、不安を持ち越さずに済んだ。
  5. 気持ちの記録をつけた:不安や変化を客観的に見られるようになった。

これが正解というものはないけれど、不安な中でも少しずつ積み重ねていくことが、結果的に治療に向き合う力になってくれました。

さいごに:あの2ヶ月が私にくれたもの

乳がんと告げられてから治療が始まるまでの2ヶ月。

きゃんばぁば
きゃんばぁば

今思い返しても、あの2ヶ月が人生で一番辛い時期だったと思います。

「私はどうなるの?」「ちゃんと治るの?」そんな不安と混乱の中でできたことは、ほんの少し。

治療は始まってからも不安がゼロになるわけではありません。

あの2ヶ月が私にくれたものは「自分の気持ちに耳を傾ける」ことだったにかもしれません。

「自分はどうしたいのか」「何を大切にしたいのか」を何度も問いかけるようになりました。

そしてもうひとつ、あの時間がくれたのは「自分の命と向き合う覚悟」だったと思います。

続きの記事へ…。

第43話はこちらから↓

きゃんばぁば
きゃんばぁば

誰かが元気になれるなら!きゃんばぁば

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