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告知から始まった、私と手帳の物語

「乳がんです」と告げられたあの日。
先生の話は頭に耳に入ってこず、たくさんの情報が一気に押し寄せて、心の中は不安でいっぱいになりました。
そんなとき「何かに書き留めていかなければ」と思ったんです。
それが手帳を開くようになったきっかけです。
当時は、今ほどスマートフォンのアプリが便利ではなかったし、私自身もあまり使いこなせていなかったこともあって、自然と手帳を開くことが習慣になっていました。
そして次第に、ただのメモ帳だった手帳は、治療のスケジュール管理だけでなく、家計のやりくり、家族の予定、そして自分の心まで整理する「相棒」のような存在になっていきました。
誰かに話せない気落ちを、手帳にだけは素直に書けた

乳がんと診断されたあの日から、私の毎日は大きく変わりました。
不安、焦り、疑問そして時には怒りや悲しみ。
色んな感情が心の中で渦巻いて、誰かに話そうとしても上手く言葉にできないことばかり。
そんな時、私は「手帳に話す」ことを始めました。
病気のことを家族に話すのは、思っている以上に難しいことでした。
心配させたくない、重たい話にしたくない、そんな思いが先に立って、どうしても言葉を飲み込んでしましました。
でも手帳には、何を書いても迷惑をかけません。
「今日不安だった」「思っていたより強くない自分が悔しい」「今日頑張れた」
そんな気持ちを、ただ手帳に書き出すだけで、ふっと肩の力が抜けるようなことがありました。
手帳は何も言わずに、ただそこにいてくれる「聞き役」のような存在になっていったんです。

手帳はいつの間にかなくてはならない存在に…
私の手帳活用法6つ:小さなメモが支えてくれた毎日

治療、検査、家族のこと、自分の気持ち、すべてを抱える中で私の支えになってくれたのが1冊の手帳でした。
ここでは私がどのように手帳を使っていたのかをご紹介します。
どれも決して特別なことではありません。
ほんの少し書いておくだけで、心が軽くなるんです。
❶スケジュール管理:治療も家族の予定もひとつに
通院や検査の予定、服薬の時間など、治療に関するスケジュールをまず記録しました。

忘れないように記録しておくことで安心感が生まれます。
さらに、学校の予定も同じ手帳に一緒に書いておくことで、通院とのバランスをとりやすくなりました。
子供の学校行事や家族との約束も見落とさずに済むのが、紙の手帳ならではの良さです。

治療前の検査の時のメモ
❷体調の変化や気分の記録
「今日は不安だった」「少し元気が出た」そんな一言だけでも、自分の体調や気持ちを記録していました。

毎日書こうと頑張らなくても大丈夫。
気が向いた時だけでも十分です。
後から見返すと、自分のペースや体のリズムがつかめるようになり、無理せず過すためのヒントにもなりました。

辛かったFEC治療の記録
❸家計管理:治療にかかる費用も手帳に
治療費や交通費、薬代など簡単にメモしておくことで、後の医療費控除の手続きや、保険申請がスムーズに。

家計アプリよりも紙に書いておく方が私にはあっていました。
書くことで「出費を把握している」という安心感もありました。

パクリ後半と子供の入院が重なって大変だった時期
❹気持ちの整理:心の中を書いて軽くする

不安や焦り、ストレスが、私は手帳に思いのままを書き出していました。
誰かに話すほどでもないけれど、心の中に溜まった感情を「書く」という行為で手放すことができたのです。
子供との何気ない会話の中で気になったこと、ふと思い浮かんだ「今後こうなっていけばいいな」という希望も書き留めていました。

パクリタキセルの時のこと
❺治療に関するメモ:診察室での強い味方

診察中は緊張してしまって、聞きたいことを忘れてしまうこともありました。
だから、あらかじめ主治医への質問や確認したいことを手帳に書いておき、診察中もその場でメモを取るようにしていました。
スマホを出すのはためらわれる場面でも、手帳なら自然に使えるので、本当に助かりました。

診察室で聞くことは軽くメモしていました
❻家族の大切な時間も忘れずに
学校行事や誕生日、家族へのお願い事も手紙に書いておきました。

治療に集中する日々の中でも、家族との時間を大切にしたいという気持ちからです。
手帳を見るたびに「私は一人じゃない」と感じることができたのも、記録のおかげだったと思います。

FEC前のメモ 少し食欲が戻り外食しました
続けるために大切にしたこと〜手帳を続けられた私のコツ
手帳って最初は張り切って書くけど、気がついたら続かなくなってしまう…。

そんな経験ありませんか?
私もそうでした。
- 書きすぎない、気負わない
- 1行でもOK。書きたいときだけ書く
- お気に入りのペンやシールで気分アップ
- 書くことそのものを楽しむ
手帳を続けるって、特別な努力をしなくていいです。
「ちょっと気持ちいい」と感じたら、自由に自分らしく始めてみてくださいね。
さいごに:小さな習慣が心の支えになる

私にとって手帳は単なる記録帳ではありませんでした。
乳がんと向き合う中で、迷いや不安に飲み込まれそうになった時、そっと気持ちを受け止めてくれたのが手帳という存在でした。
書くことで「気持ちを整理し」心が落ち着き、少しずつ前を向けるようになっていったのです。
それが日々の「心のケア」になっていたのだと、今ならはっきりわかります。

書くことで気持ちが落ち着くこともあるよ。
デジタルツールに比べて、手書きの手帳は自由度が高く、書くことで記憶にも残りやすいのも魅力。
闘病中の不安定な時期には、心の拠り所になり、生活をしっかり支えること間違いなしです。
「ちょと気になる」と思った方はぜひ、試してみてください。
まずは気楽に、少しずつ書いてみることから始めてみませんか?
次の記事へ続く…。
第48話はこちらから↓

手帳は私のパートナー!きゃんばぁば