2024年6月、10年ぶりにTクリニックを訪れました。乳がんを克服した私ですが、決して油断はできません。
乳がんは完治後も再発リスクが決して低いわけではなく、10年後や20年後でも再発する可能性があります。
そのため、私はこれからも定期的な検診を欠かさないことを決意しました。
そして今回は、Tクリニックで行われた検診の内容や、担当医から受けた再発リスクに関する説明、そして私の素直な思いを綴っています。少しでも参考にしていただれば嬉しいです。
クリニックでの検査と先生との会話
10年ぶりにT先生とお会いし、お互い年齢を感じながらも、どこかほっとする気持ちになりました。
乳がん告知を受けた日のことが、つい昨日のように思い出され、先生との再会に安心感を覚えました。
K病院からの10年分の資料と紹介状を渡し、問診を受けた後に検査が始まりました。
クリニックで行われた検査の種類と結果
マンモグラフィー 超音波検査 胸のレントゲン 血液検査と、最新の医療機器を使った検査は、どの検査も鮮明な画像で、先生からは丁寧な説明を受けました。
- マンモグラフィー:”石灰”という小さな白い点が映りましたが、異常ではないとのことでした。
- レントゲン:特に異常はなし。
- 超音波検査(エコー):特に異常はなし。
血液検査の結果は、後日に肝臓の超音波検査を受ける時に聞くことになりました。そして乳がんの転移は、肺、骨、肝臓に多いと先生から説明も受けました。
乳がん再発について
検査後先生から再発についてお話がありました。
「乳がんが完治しても片方の胸に、がんができる確率は6倍になる」という話を聞きいて驚きました。毎年必ず検診を受けるように強く念を押されました。
エコー検査では、消化器の他の臓器も確認していただけましたし、最新の医療機器がそろっていること、何よりも先生から詳しい説明が受けられることから、毎年このクリニックで検査をすることに決めました。
乳がんの専門用語:知っておくと先生との会話がスムーズに
私が乳がんになって知りたいと思ったこと:乳がん用語
- 腫瘍マーカー:健康なときにはほとんど見られない、特殊な物質が血液中に現れることがある。(この物質のこと)
- 骨シンチグラフィ:骨転移を疑われる場合にする検査・全身の骨を一度に検査できる
- PET検査:一回の検査でほぼ全身のがんリスクをチェックできる検査
- 病理検査:体から採取された組織や細胞を染色して、顕微鏡で観察する検査(この結果を病理診断という)
- センチネルリンパ節:脇の下に10〜15個のリンパ節があります。このうち乳がんが最初に転移するリンパ節
- 予後因子:治療後その病気の状態が、どうなるか判断するための材料のこと
- エストロゲン:女性ホルモンのひとつ
- 術前抗がん剤:手術前に行う化学療法のこと
- ポート:血管への負担を減らして、痛みを我慢せず、治療を続けるための皮下埋め込み型の医療器具
- セカンドオピニオン:診断や治療方針について、主治医以外の第2の意見を聞くこと
- QOL:(クオリティー・オブ・ライフ)生活の質・生活や人生の豊かさ、精神的な豊さ
- 分子標的療法:がん細胞に与える影響が大きく、正常な細胞への影響が少ない治療法(HER2など、乳がんの場合)
- オンコロジー:「腫瘍学」がん治療に関する治療・予防の専門分野
*乳がん用語を知ることで、乳がん治療に関する本を読んだり、医師との会話がスムーズになりました。
(注意)この用語は個人が調べたものなので、わからないときは必ず医師に相談してくださいね。
検査を受けて10年前を思い出した・・・そして今考えていること
10年前の6月にこのクリニックで「乳がん告知」を受けました。←(詳細はこちらからご覧ください)
乳がん告知を受けたクリニックで
同じ検査を受け「異常ありませんよ」という先生の声に涙が溢れそうになりました。
あの時丁寧に検査をしていただいたおかげで乳がんを発見でき、それから10年があっという間に過ぎたように感じます。
10年前、告知を受けた日の帰り道、どうやって家まで帰ったのか今でも思い出せません。今回、検査の後の帰り道ではゆっくり景色を眺めながら帰りました。こんなふうに穏やかな気持ちで病院から帰路に着くのは何年ぶりだろうと思いました。
治療と観察期間が終え、ある思いがわき上がってきました。
乳がん治療と経過観察を終えてそ私が考えたことは、闘病していた10年を取り戻したいという思いです。
マンションに住み替え、仕事も決まり順風満帆だった日々。10年前告知を受けて「人生が終わったかも」と思って治療を励んだ日々。
これからもう一度、人生を生き直したい。後悔のないようにゆっくり流れる時間の中で、できることや、やりたいことを全てやり遂げたいという強い気持ちがわいてきました。
あの時、がんを発見していなかったら「今自分はここに自分はいないかもしれない。」という思いがあります。人生は何が起こるかわかりません。
だからこそ毎日を楽しく生きて行きたいと思います。
そしてがんは早期発見さえできれば、完治も可能な病気です。もちろんがんと共存することもできます!
ぜひ検診を受けましょう!
第3の人生を楽しむよ!きゃんばぁば