【第15話】FEC療法でトリプルネガティブ乳がんが消えた!緊張の治療結果を聞いた日

治療開始・抗がん剤

 

きゃんばぁば
きゃんばぁば

私はトリプルネガティブ乳がんの治療で、術前抗がん剤治療を受けました。

そして、がんが完全に消滅しました。

その治療結果を聞いた日のことをお話しします。

術前抗がん剤を選んだ理由

主治医から「トリプルネガティブ乳がんの中には、抗がん剤によく反応するタイプがあるので、術前抗がん剤治療で、完全にがんを消すことを考えて治療しましょう」

と説明を受けて、前向きな気持ちになり、術前抗がん剤治療を受けることを決めました。

術前抗がん剤のメリット

手術に前抗がん剤を使うことで
  • がんを小さくして手術の負担を減らせる
  • 抗がん剤が効くタイプか確認できる
  • 完全奉公(pCR)を目指せる可能性がある

というメリットがあると聞きました。

こうして、私の乳がん治療は、抗がん剤治療から始まりました。使ったのは「パクリタキセル」と「FEC」。この二つの抗がん剤で癌を叩くという作戦でした。

診察室での医師と患者の写真

主治医とよく話し合いました

FEC療法はトリプルネガティブ乳がんに効くのか?

トリプルネガティブ乳がんとは?

この3つの受容体が陰性という特徴を持つ乳がんです
  • エストロゲン受容体(ER)
  • プロゲステロン受容体(PR)
  • HER2受容体のいずれも陰性

他のタイプの乳がんでは、ホルモン療法(タモキシフェンなど)や分子標的治療(ハーセプチンなど)が使えますが、TNBCにはそれらが効きません。 そのため、治療の中心となるのは 抗がん剤 です。

FECはトリプルネガティブ乳がんに効果があるの?

FEC療法はトリプルネガティブ乳がんの治療に広く使われている抗がん剤の一つです。

治療のタイミングとしては
手術前
(術前化学療法)
腫瘍を小さくするために行う
手術前
(術前化学療法)
再発リスクを減らすために行う

私も 術前抗がん剤治療としてFECを受け、その結果、がんが完全に消えました。

治療後から結果を聞く日まで:不安と希望が交差する時間

FEC抗がん剤治療が終わるとMRI、マンモグラフィー、超音波などの検査を受けました。

FECの結果を聞く日が近づくにつれて「がんが消えていたらいいな…でも、もし残っていたらどうしょう?」と不安でいっぱいに。

約6か月間にわたる抗がん剤治療を終え、その結果を聞く日がついにやってきました。

きゃんばぁば
きゃんばぁば

ずっと、待ち望んでいたはずなのに、前日の夜は不安で眠れませんでした。

「どうか」がんが消えていますように…。」心の中で何度も祈りました。

私が診断されたのは「トリプルネガティブ乳がん」

このタイプの乳がんは再発率が高く、治療薬は抗がん剤しかなと言われています。
(11年前の治療)

だから、術前抗がん剤がどれだけ効果を発揮したかが、今後の私の人生を大きく左右するのです。

「抗がん剤でがんが消えれば、再発リスクが低くなり、予後もよくなります」と説明を受けていました。

そして、迎えた運命の日。この日の結果が、私の人生を大きく変えることになるのです。

病院待合室の写真

結果を聞くために待合室で待つ時間は長かったです

ため息ばかりの待合室:運命の結果を待つ時間

きゃんばぁば
きゃんばぁば

待合室で待っている間、これまでのことが一気に頭をよぎりました。

乳がんと告知を受けた日。

抗がん剤治療が辛くて、治療を投げ出しそうになった日。

これだけ頑張ったんだから大丈夫...」

そう自分に言い聞かせていましたが、不安で心臓がドキドキして落ち着きません。深呼吸をしてもため息ばかりが出てしまします。

ついに診察の順番が来ました。

診察室のモニターに、自分の番号が表示され、意を決して診察室のドアを開けると…

M先生が満面の笑みで迎えてくれました。

その瞬間「もしかして…がんが消えた?」と感じましが、まだ確信は持てません。

恐る恐る椅子に座り、先生の言葉を待ちました…。

笑顔の主治医のイラスト

満面の笑顔で迎えてくれました

「がんは消えています」〜先生の笑顔と神様みたいな言葉

そして先生の口から出た言葉。

がんは消えています」とまるで神様の声のように聞こえました。

きゃんばぁば
きゃんばぁば

その瞬間、全身の力が抜けて今にも倒れそうになりました。

半年以上にわたる抗がん剤治療の苦しさ、不安、そして頑張り続けた日々が、一気に頭の中を駆け巡ります。

先生は続けて「がんが消滅していても手術はします。それは今の標準治療だからね」と丁寧に説明してくれました。

私は、治療を始める前に自分と1つの約束をしました。

「この1年、治療に向けて後悔しないように、どんなことも頑張る」もし結果が悪かったとしても

「やるべきことは全てやった」と自分で納得できるように…。その思いを支えにこの辛い治療を乗り越えてきたのです。

手術しなくてもよい時代がすぐそこに

きゃんばぁば
きゃんばぁば

先生は最後にこんな言葉をかけてくれました。

そして「近い未来、がんが消滅した患者さんが手術をしなくてもよい時代が来ますよ

本当に、そんな時代がすぐそこまで来ているのかもしれません。

乳がんの治療はここ10年で大きく進化して、治療の選択肢が増え、より個別化された治療が可能になっています。

抗がん剤の結果を聞く女性と説明する医師の写真

M先生はすばらいい先生です

FECで完全寛容した人はどれくらいいるの?

完全寛容とは治療後に画像上病理検査でもがんが消えた状態 を指します。

FECのみで完全寛容になる割合は、比較的低めですが、FECの前後にタキサン系抗がん剤(パクリタキセルやドセタキセル)を追加することで完全寛容率が30%〜40%に向上することがわかっています。

完全寛解(CR)を達成する確率
FEC単独 10〜20%
FEC+タキサン系 30〜40%
FEC+免疫療法
(アテゾリズマブなど)
40〜50%

私はタキサン系+FECの治療を受け、結果的に完全寛容しました。

完全寛容を達成すると、再発リスクが大幅に下がることがわかっています。

きゃんばぁば
きゃんばぁば

私は寛容後も定期的に検診を受けていますが、現在も再発なく過ごしています。

術前抗がん剤後の治療とその後

がんが消えても手術は必要なんです。

たとえ、がんが完全に消えていたとしても、乳がんの標準治療では手術が必要なんです。

私も「がんが消えたら、このまま手術しなくてもいいんじゃないの?」と思ったことがありました。

でも主治医から「がんが消滅しても手術は必要です」と説明を受け納得して手術を受けました。

きゃんばぁば
きゃんばぁば

術式は主治医と相談して、部分切除術(乳房温存術)を選びました。

この手術は、乳房のがんのあった部分を切除して、正常な組織をできるだけ残す方法です。

そして部分切除の場合は放射線治療が必要になります。

部分切除術を受けた場合は、標準治療として必ず放射線治療を行うことになっています。

放射線治療の目的は、残っているかもしれない微小ながん細胞をしっかり消滅させること。だから術後の再発リスクをできるだけ減らすためにも、とっても大事な治療なんです。

抗がん剤治療を終えてから3週間後に手術を受けることが決まりました。

それまでの間は、抗がん剤で疲れた体をしっかり休めようと思いました。

FECはトリプルネガティブ乳がんに効果があるの?

FECの効果
  • FEC療法はトリプルネガティブ乳がんに比較的効果がある
  • 特に術前化学療法では腫瘍縮小率が高く、完全寛解(CR)も30〜40%に達する
  • FEC単独では完全寛解率は低めだがタキサン系や免疫療法と組み合わせると効果が向上
  • FEC療法の効果は個人差があるが、私はタキサン系+FECで完全寛解を達成した

治療中は不安でいっぱいでしたが、信じて治療を続けた結果、完全寛容と希望を手にすることができました。

今治療中の方も「FECで本当にがんが消えるの?」と不安かもしれませんが、希望を持って治療を続けてください。

最後に、全ての先生方、そして家族へ〜感謝の気持ちを込めて

きゃんばぁば
きゃんばぁば

今振り返ってもM先生は本当に素晴らしい方だと思います。

「先生と出会えたからこそ、今、私はここにいます。」

不思議なことにこの日は、涙は出ませんでした。

でも笑顔にもなれなくて、ただただ「ありがとう」という気持ちだけが溢れていました。

もう一度この場を借りて伝えたいです。

  • がんを発見してくださったTクリニックの先生。
  • S病院の先生。
  • そしてセカンドオピニオンで出会えた主治医のM先生、T.Y先生。
  • K病院の乳腺外科の先生方。
  • そして支えてくれた家族。
きゃんばぁば
きゃんばぁば

本当にありがとうございました。

これからもこの気持ちを忘れずに、生きていきたいと思います。

注)これは11年前のお話です。

今では、免疫チェック阻害薬「キイトルーダ」が承認され、トリプルネガティブ乳がんの治療の選択肢が増えています

治療は日々進化しています。最新の情報をもとに、必ず主治医と相談しながら、自分にあった治療を選んでください。

16話へ続く…。

第16話はこちらから↓

 

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