私は乳がんの治療で外来での抗がん剤治療を受けました。
結論から言うと、日常生活を守りながら治療できます。
ただし、1回の治療で半日〜丸1日つぶれることもあり、想像以上に体力も気力も削られました。

私も治療前は、一体どんな感じなんだろうと、すがるような思いで何度も検索していました。
私は2013年にトリプルネガティブ乳がんと告知され、術前抗がん剤、手術、放射線治療を経て、10年後に完治しました。
この記事では、私の実体験から見えた「外来治療のリアル」をお話しします。
今、不安の中で検索を止めたあなたの心が、少しでも軽くなるお手伝いができれば嬉しいです。
外来抗がん剤治療ってどんな感じ?通院と入院の違いや1日の治療時間
入院せずに、外来(通院)で抗がん剤治療を受ける最大のメリットは、時間や生活の自由度が高いことです。

「病気になっても、私の日常はここにある」という感覚は、私にとって何よりの心の支えでした。
- 病院に到着して受付へ
- 血液検査で体調チェック(今日の治療ができるかを確認します)
- 診察で主治医と相談(検査結果を見ながら副作用について話します)
- 抗がん剤の準備(「OK」が出てから、一人ひとりに合わせて調剤されます)
- 抗がん剤開始(薬の種類によって数時間単位で異なります)
- 終了後、少し休んでから帰宅
拘束時間は半日以上、ときには夕方までかかることもありましたが、終われば「そのまま帰宅できる」ことが、精神的な大きなゆとりになっていました。
外来化学療法の待ち時間はまさに修行。なぜあんなに時間がかかるの?
外来治療は気持ちが楽な一方で、どうしても避けて通れない高い壁がありました。それは「待ち時間がとにかく長い」ということです。

抗がん剤は作り置きができません。当日のデータを見てから「今の私」に最適な量を慎重に準備するからです。
具体的には、以下の4つの段階を踏むため時間がかかります。
| 採血結果待ち(約1時間) | 今の体調で治療ができるか、数値を厳密にチェックします。 |
| 医師の確認・診察 | 検査結果をもとに、今日の治療が可能か主治医が判断します。 |
| 薬剤部での調合(約30分〜1時間) | 診察で許可が出てから、私専用の薬が調合されます。 |
| ベッドの空き待ち | 安全に点滴を受けられるリクライニングチェアが空くのを待ちます。 |
実は私も一度、気合を入れて病院へ行ったのに「数値が足りないので中止です」と告げられたことがあります。
拍子抜けしましたが、それは「無理をして体を壊さないための、大切なストップ」。
この長い待ち時間は、私たちが安全に治療を受けるための「慎重な確認作業の時間」なのですね。
外来化学療法の待ち時間対策!乗り切るための持ち物リスト
病院に着いた時点で「今日はのんびり過ごす日」と割り切ってしまうこと。
それが焦らずに済む一番のコツでした。
私が時間を味方につけるために用意していた対策アイテムをご紹介します。
| スマホ・イヤホン | NetflixやYouTubeのお気に入りドラマを見て気を紛らわせます。 |
| 本・電子書籍 | 集中できる一冊があれば、1時間はあっという間です。 |
| 軽食セット | おにぎり、パン、ゼリー飲料など、自分のタイミングで食べられるものを。 |
| 飲み物(水・お茶・経口補水液など) | 脱水予防と薬の排出を助けます。 |
看護師さんから「1日1.5L〜2Lの水分を摂ることが大切ですよ」と教わって以来、私は治療中もこまめに水分を摂るようにしていました。
「食べられる時に、好きなものを食べて、水分を摂る」。
そんな小さな準備が、長い1日を乗り切るパワーをくれました。
抗がん剤を通院で受けたとき、副作用はどうだった?

| 当日(点滴日) | 意外と元気! ただ急な眠気に襲われることがあるので、運転は控え早めに休みます。 |
| 2日目〜4日目(しんどさのピーク) | ひどい倦怠感と食欲不振。この時期は「今は体が戦っている証拠」と割り切ってひたすら自分を甘やかします。 |
| 5日目以降(回復期) | 霧が晴れるように体が軽くなり、普通の生活ができるまで回復します。 |
「何日目になれば動けるようになる」とゴールが見えていれば、辛い時期も少しだけ気持ちを強く持てます。
ぜひご自身の体調をメモして「自分のリズム」を見つけてみてください。
※すぐに病院へ相談すべきサイン
- 高熱(38度以上)が出たとき
- 強い吐き気や下痢で、水分も摂れないとき
- 息苦しさや動悸など「いつもと違う」と感じたとき
外来療法室で見つけた、一人ではないという勇気
初めて外来化学療法室に入った時、私は驚きました。
そこには、想像以上にたくさんの人が治療を受けていたからです。
孤独だと思っていたのは、私だけでした。
顔を上げると、同じように戦う人がたくさんいたのです。
会社員の方も、学生さんも、ご年配の方も——
みんな、それぞれの生活を守るためにここへ来ていました。
「私だけじゃない」
そう思えた瞬間、涙が出そうになるほど、心が少し軽くなりました。

外来化学療法室での治療「がんばろう」と思った日
外来治療で「日常」を守りながら進んできましたが、それでも時として、副作用の波に心が折れそうになる夜もありました。
次回は、そんな私が10年の治療生活の中で、抗がん剤の副作用で、声を上げて泣いた夜のことをお話しします。


