がん保険に入っていなかったらと思うとゾッとします…

私は乳がんと診断されてから、10年間経過観察を続けてきました。
その間、治療前の検査、抗がん剤、手術、放射線と治療を続けてきました。
治療が始まったばかりの頃は、身体のことや副作用のへの不安ばかりに目が向いていましが、同時に押し寄せてきたのが「経済的な不安」でした。
私が加入していたがん保険では、診断一時金、入院給付金、手術給付金、放射線給付金、長期在宅療養給付金(年間20万円×5年)
結果として、治療開始から6年間で総額は245万円の保証を受け取ることができました。
この金額がもし受け取れていなかったとしたら…。
私は満足のいく治療を受けられなかっただけではなく、
治療効果以前に、精神的なストレスで押し潰されていたかもしれません。
がん保険に入っていなければ、乳がんに立ち向かい乗り越えることはできなかったのではないかと感じています。
245万円は私にとって、まさに「治療に集中するための支え」でした。
私がもしがん保険に入っていなかったら?経済的負担を感じたであろう場面5選

がん治療を始めたとき、想像以上にお金がかかることに驚きました。
治療費だけではなく、通院や生活の見直し、仕事を辞めたこと…思った以上に出費は重なっていきます。
「私がもし、がん保険に入っていなかったら?」
そんな考えるとゾッとする場面がいくつもありました。
印象に残っている「経的な不安を感じたであろう5つの場面」
- 初期検査費用
- 入院や手術にかかった実費
- 抗がん剤治療中、放射線治療中の生活用品
- 通院、検査費用と交通費
- 治療後の経過観察期間
がん治療は医療費だけではなく、日々の生活でもお金がかかることに気づかれました。
ここでは診断から治療中、経過観察の間に私が実際に支払った費用を大まかにまとめてみました。
❶初期検査費用(乳がん治療が始まるまでの検査)
乳がんの治療は告知を受けてからが「スタート」ではありません。
実はその前段階で、「がんかどうか」調べる検査が、何度の何度も続きました。
エコー、マンモグラフィー、細胞診、CM ,MRI、血液検査
病院を行き来しながら検査を受け、ようやく「乳がん」と診断されたのです。
がんの疑いが出てから診断が確定するまでの数週間。
治療はこれからなのに、検査段階ですでに数万円が消えていく。

私の保険は「がんが確定」された時点で診断一時給付金が支払われるタイプでした。
つまり、それまでの検査費用や通院に関するお金は、すべて実費でまかなう必要があったということ。
検査内容 | 目安金額 |
マンモグラフィー | 約5,000円 |
超音波検査(エコー) | 約3,000〜5,000円 |
細胞診(生検) | 約10,000円 |
MRI・CT | 約10,000〜20,000円 |
血液検査 | 約3,000〜5,000円 |
紹介状・再診料など | 約5000円 |
合計4〜6万円(通院回数や検査回数によります)
がん保険は治療のためだけでなく、診断がつくまでの心の支えにもなりました。
❷入院や手術にかかった実費

乳がんと確定されてから私を待っていたのは、検査入院と抗がん剤での入院、手術での入院でした。
項目 | 内容 | 自己負担額 |
差額ベッド代 | 準個室:1日5,000円 × 27日間 | 約135,000円 |
手術費 (温存術) |
全身麻酔、術前検査、管理費含む | 約150,000円 |
センチネルリンパ生検 | 1日入院・転移の有無を確認する検査 | 約70,000円 |
パクリタキセル投与 | 抗がん剤点滴治療・1日入院 | 約30,000円 |
FEC治療 (4回) |
抗がん剤入院治療・1回5万円 × 4回 | 約200,000円 |
入院グッズ | 前開きパジャマ・洗面用具・タオルなど | 約30,000円 |
合計615000円
(差額ベッド代を含む保険適用外費用含む)
差し引きベッド代や身の回りの準備など、思った以上に出費がありました。

差し引きベッド代も入院給付金でまかなうことができました
❸抗がん剤治療中、放射線治療中の生活用品

抗がん剤や放射線治療が始まってから、体にいろいろな変化が現れました。
副作用に備えるもの、肌を守るもの、身だしなみを保つためのアイテム。
どれも、治すためのものでないけれど、私にとっては心と体を支える必需品でした。
項目 | 内容・目的 | 金額の目安 |
医療用ウィッグ | 抗がん剤による脱毛対策 | 約150,000 |
ケア帽子・室内用帽子 | 外出・室内での冷え・見た目サポート | 約5,000〜10,000 |
肌ケア用品(保湿) | 放射線の影響や乾燥による肌荒れ対策 | 約5,000〜10,000/月 |
爪の保護用品 | 抗がん剤の副作用でのケア用品 | 約3,000〜5,000 |
口腔ケア用品 | 口内炎・ドライマウスの予防用 | 約5,000〜10,000/月 |
栄養補助食品・食べやすい食品 | 味覚異常・食欲低下の時に | 約5000〜10000 |
合計:約18万円〜20万円(治療期間中)
これらは、保険適用外のものばかり。
でも自分を守るために必要なものでした。
ウィッグや肌ケア用品、栄養補助食品など、意外に高額な出費になりました。

保険があったから自分の好きなウィッグを選ぶことができました
❹通院、検査費用と交通費

乳がんの治療が始まると、入院や手術だけではなく通院での治療、検査が長く続きます。
私も抗がん剤治療や放射線治療では、頻繁に通院していました。
そして意外だったのが通院や検査、交通費が想像以上に積み重なったことです。
項目 | 内容・頻度 | 自己負担額 |
CT・MRI・エコー検査 | 半年に1回 | 約10,000〜20,000円/回 |
血液検査 | 月1回 | 約3,000〜5,000円/回 |
診察・処方料 | 外来時に毎回 | 約1,000〜3,000円/回 |
通院交通費 | 電車・タクシー等(片道) | 約1,000〜2,000円/回 |
月合計:約15,000〜30,000円/長期間にわたって発生
定期的な検査、通院費にかかる費用はじわじわと負担に。
❺経過観察期間

乳がんの治療がひと段落しても、通院は終わりませんでした。
初期治療後の3年間は、年に3回の検査通院がありました。
4年目からは年に1度の通院へと変わりました。
項目 | 頻度・内容 | 自己負担額 |
マンモグラフィー・エコー検査 | 年3回(4年目から年1回) | 5000円 |
血液検査 | 毎回 | 3000円 |
診察・処方代 | 毎回 | 1000円 |
交通費 | 通院1回あたり往復 | 1000円 |
1回の経過観察で約10000円
がん保険に入っていない方に伝えたいこと
生活スタイルや考え方は人それぞれ。「健康ならいらない」という気持ちもわかります。

でも、経験者として一つだけ伝えたいのは、がんになった時必要なのは「医療」だけではないということ。
不安を抱えながら病院へ通い「お金の心配をしなくていい」安心感が治療に専念する大きな力になりました。
私はちゃんと備えていたことで、何度も救われたのです。
「がんになってからではもう入れない」現実があるということを一番お伝えしたいです。
健康なうちに備えてみませんか?
さいごに:保険は安心
がん保険は、使わないことが一番です。
でも、いざという時に「あってよかった」と心から思える備えでもあります。
「今は大丈夫」ではなく、未来を守る選択として1度だけ考えてみて欲しいと思います。
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