パクリタキセルの治療スケジュールと経過観察

私が受けたのは、週1回のパクリタキセル治療を12回続けるというスケジュールでした。
最初は「病院へ通うのが大変そう…」と思いましたが、1回の投与分が少ない分副作用が軽くなりやすく、体への負担が減るというメリットもありました。
どんな検査をしながら治療がすすんだのか?
治療が始まると定期的にさまざまな検査を受けることになります。
血液検査 (毎回) |
毎週の治療前に血液検査を行い、白血球や肝機能の数値をチェックしました。(白血球の数値が基準を下回ると治療を一時的に休むこともあります。 |
超音波検査 (エコー) |
腫瘍の大きさがどう変化しているかを確認するために行いました。(私の場合は6回目と治療後の2回の検査でした) |
MRI・CT検査 | しっかりした画像で腫瘍の縮小具合を確認するため、治療開始前と終了後にMRIやCTを撮影することもある。 |
治療中に方針が変わることがあるの?

私の場合、治療開始から予定通り12回のパクリタキセルを最後まで続けることができました。
(ただし、1回だけ白血球減少してしまい投与を休んだことがあります)
でも途中で副作用が強く出たり、効果が思うように出なかったりすると、治療方針が変更になることもあるそうです。
主治医からは、「予定通りに進むのが理想だけど、患者さんの状況に合わせて柔軟に対応することが大切」と説明を受けました。
だから、毎回の検査や診察でしっかり状況を確認することが大切なんだと思いました。
実際に感じたパクリタキセルの効果

抗がん剤治療を始める前は「本当に効くのかな?」と不安でした。
治療中も、目に見える変化があったわけではなく「効果かでているのかわからない」と焦る気持ちもありました。
治療後半になって、右胸に触れてみると、がんが少し柔らかくなったように感じました。でも大きさの変化はごくわずかで、6回目のエコーでも2㎜ほど薄くなった程度。
不安になり、主治医に「パクリタキセルは効いていないんですか?」と質問すると
「がんが大きくなっていなければ効果があると判断します」と説明してくれました。
この時点で「パクリタキセルが効いている」という診断を受け少し安心することができました。

パクリタキセルの効果を確認できるエコー検査
注)治療の効果には個人差があります。
パクリタキセルの結果を聞く日

パクリタキセル12回投与終わり、ついに次結果を聞く日がやってきました。
でも、この日は朝からなんとなく気分が沈んでいて、嫌な予感がしていました。
病院へ向かう足取りも重く、待合室で過ごす時間がとても長く感じました。
こんなに時間が長く感じたのは、がんの告知を受けた日以来かもしれません。

待合室で待つ時間がとても長く感じました
診察室で伝えられたパクリタキセル治療の結果

診察室に入ると、M先生と少し会話を交わした後、エコーでがんの状態を確認してもらいました。
先生は「がんのサイズは変わりませんが、厚みが薄くなっています」その言葉を聞いて私は落ち込んでしまいました。
不安になり主治医に思い切って尋ねました。
「前の診断と大きく変わってないということ…?」
期待していたはっきりとした「縮小」ではなかったからです。
不安になり主治医に思い切って尋ねました。

「それってパクリタキセルがあまり効いってことですか?」
先生は優しく微笑みながら「次の抗がん剤(FEC)を終えた後に判定します。今は焦らず、一緒に頑張りましょう。」と励ましてくれました。
ただ、右胸にあったがんに触れると硬くて動かなかったかたまりが、柔らかくなっているように感じました。
少し不安は残るけど、気持ちを切り替えることができた理由
乳がん治療では、パクリタキセルが再発予防に有効だと聞いていました。
「もしかしたら、リンパを通じて流れていったがん細胞には効いているかもしれない」と自分に言い聞かせながら、不安な気持ちを落ち着かせました。
全く効果がなかったわけではなく

「少しでもがん細胞が小さくなったことを喜ぶべきなんじゃないか?
そう思うと、気持ちを切り替える事ができました。
こうしてパクリタキセル投与の3ヶ月が終了。
長く感じた3ヶ月のパクリタキセルの治療が終わりました。
思ったほどの変化はなかったけど「次の抗がん剤に期待して頑張るしかない」と前を向くことにしました。

主治医からパクリタキセルの効果を聞いた日
術前抗がん剤の効果に対する主治医の見解
治療を始める前に、主治医から「乳がんは全身病だから、乳房を切除するだけでは治療になりません」と説明を受けました。
昔は、抗がん剤などの薬物療法は手術の補助的なものだと考えられていたそうです。

でも今は、患者ごとに適した薬を選び、不必要な副作用をできるだけ避ける「個別治療」の時代に入ったと教えてもらいました。
だから、目に見える大きな変化がなくても、体のどこかに潜んでいるがん細胞にはしっかり効いているかもしれない。

術前抗がん剤治療は素晴らしいと思いました
そう思うと、この治療の素晴らしさを改めて実感しました。
まだ、次の抗がん剤治療が残っていますが、先生や看護師さんがチームで支えてくれていることを感じられたことで「最後まで頑張れるはず」と思えるようになりました。
パクリタキセルの治療費について
パクリタキセルは、乳がんの化学療法によく使われるお薬で、単独で使われる場合と、他のお薬と併用して使われる場合があります。

そのため治療費も、治療内容によって変わります。
1回あたりの薬剤費(自己負担3割の場合)
パクリタキセルは、体重や体表面積によって投与量が決まるため、患者さんごとに費用は異なります。
パクリタキセル費用の目安 | |
パクリタキセル (単剤使用) |
1回あたり約7,000円~15,000円(自己負担3割の場合) |
他の薬と併用する場合 | 1回あたり約10,000円~20,000円(自己負担3割の場合) |

私の11年前の治療では、1回あたりの会計は約10000円でした。検査がある日もあったためトータルは18万円かかりました。
注)これはあくまで目安で、病院や治療スケジュールによって変わります。
- パクリタキセルは週1回を12回(約3ヶ月)続ける治療が多い。
- その場合、治療費全体の費用は20万〜40万(自己負担3割)になることが多い。
がん治療はお金がかかる…だからこそ民間保険も活用を!

がん治療には高額なお金がかかります。
公的支援などを利用すれば、負担は軽減されますが、それでも自己負担が0になるわけではありません。
私も、治療に専念するために仕事を休んだり、交通費や生活費の負担が増えて大変でした。思った以上に治療費以外の出費がかさみました。
実は私も民間保険に助けられた一人です。
がん保険はがんと診断されたときに、契約内容にも続いて給付金が支払われます。
医療保険は幅広く、幅広く病気やケガを保証する保険のことです。
もしもの時に備えて、保険を見直しておくことはとても大切です。
医療費だけでなく、通院費や長引いた療養費など「公的支援」だけではカバーしきれない部分を補ってくれたので、本当に心強かったです。
公的支援だけではカバーしきれない費用とは?

がん治療には「公的保険が使える費用」が適応される場合と「自己負担になる費用」があります。
- 手術費用
- 抗がん剤や放射線治療の費用
- 検査費用
高額療養費制度を利用すれば、自己負担は軽減されます。
- 入院中の差額ベッド代
(個室を希望すると自己負担) - 通院時の交通費
(タクシー代、新幹線代など) - 自費診療(先進医療や自由診療)
- 収入の減少による生活費の不足
- ウィッグやスキンケア用品、下着の購入費
私は、準個室の差し引きベッド代と、ウィッグ費用を補償してもらえたことで、とても助かりました。
がん保険や医療保険に入ってよかったと感じたこと

治療中に特に助かったのが「診断給付金」と「通院保証」です。
診断給付金(がんと診断されたらまとまったお金がもらえる) | がんと診断された段階でまとまった給付金を受け取ることができる |
通院保障(最近は通院治療が増えています) | 今は通院での抗がん剤治療や放射線治療が増えているので、通院保障があると安心 |
先進医療特約(最新の治療も選択肢にできる) | がん治療では、重粒子線治療や陽子線治療などの先進医療が選択肢になることもあります。これらの治療は公的保険が適用されず、数百万円単位の自己負担になることも… |
私自身、治療中に民間保険に加入していたおかげで、お金の心配をせず治療に専念できて、トリプルネガティブ乳がんを完治することができました。

民間保険に加入していてよかったと実感しています。
がん保険と医療保険の違いって何?がん保険には、がんと診断されたときに、一時金が支払われる診断給付金がありますが、医療保険の場合は、特約を追加しなければ一時金を準備できないケースもあります。
皆さんも一度保険の見直しや加入を考えてみませんか?
14話に続く…。
第14話はこちらから↓
ひとつ乗り越えた!きゃんばぁば