【第52話】夫にまさかのがん告知!わずかな希望を抱えながら過ごした夫の生検結果を待つ2週間のこと

夫の病気

思いがけず始まった夫の異変、最初の記録

夫はお酒が大好きで、食べることも楽しみのひとつ。

元気で明るく、よく食べよく飲むそんな人です。

きゃんばぁば
きゃんばぁば

最初の異変に気づいたのは、家族で焼き肉を食べに行った日のことです。

楽しく食事していたはずが、突然夫が嘔吐したのです。

そのときは「少し体調が悪かったのかな」としか思わず、深くは気にしていませんでした。

でも、それが始まりでした。

その後も、食事のたびに嘔吐を繰り返すようになっていきました。

だんだん食べる量も減っていき、さすがに「これはおかしい」と感じました。

夫が通っている消化器内科で、内視鏡検査を受けるように勧めました。

胃の内視鏡検査をする医師の写真

夫は内視鏡検査を受けました

そして数日後、検査を終えて帰ってきた夫はポツリと呟きました。

「がんみたいや…」

麻酔の影響もあってか、先生の話の内容はあまり覚えていない様子でした。

私自身も、状況がつかめず、数日後夫と一緒に病院へ行き、内視鏡の結果を聞くことになりました。

診察室での先生の説明を聞いた日

きゃんばぁば
きゃんばぁば

内視鏡の結果を聞くため、夫と二人で病院へ行きました。

このとき、何故か私は「きっと、がんじゃない」と根拠のない自信のような気持ちを抱いていたんです。

でも、その思いは診察室で一瞬にして崩れていきました。

先生が見せてくれた内視鏡の写真をみた瞬間、現実を突きつけられました。

静かに、でもはっきり「この部分ががんです」と伝えられました。

医師と患者の写真

がんですと言われました

私は思わず「早期ですか?」と尋ねました。

「進行がんではないと思いますが、早期とも言い切れません。もっと詳しい検査をします」と説明してくださいました。

生検の結果が出るのは2週間後。

先生は、最後にこう言ってくださいました。

「大阪では国際がんセンターが一番高度な治療を受けられるので、結果がでたらそちらへ紹介状を書きますね」

実は、夫は以前から消化器内科に通ってたのに、昨年、内視鏡検査を受けていなかったのです。

私もそのことを知らずに過ごしてしまっていて「どうして確認しなかったんだろう」

と自分を責めてしまいました。

夫はというと…

がんになったから治療するしかないな」と言って

それ以上、がんについて語ることはありませんでした。

帰宅後から始まった食道がんについての情報収集

きゃんばぁば
きゃんばぁば

検査や症状から考えてもどうやら「食道がん」である可能性は高そうだと感じました。

帰宅してから夫の病気について調べ始めました。

「食道がんってどんながんなの?」

「生検で何がわかるの?」

「食道がんのステージは?」

不安と戸惑いの中で、少しでも知っておきたいという思いで、情報を集め始めました。

❶食道がんとは

きゃんばぁば
きゃんばぁば

食べ物の通りにできるがんです。

「食道がん」とは食べ物や飲み物が通る食道にできるがんのことです。

食道は、のどと胃をつないでいる大切な気管。

そこに異常な細胞(がん細胞)ができることで、飲み込みにくさや、むせ、嘔吐などの症状が出てきます。

日本では、喫煙や飲酒が主な原因とされている「扁平上皮がん」(へんぺいじょうひがん)が多くみられるようです。

訪米などで多いのは「腺がん」で胃酸の逆流などが関係しています。

初期の段階では、目立った症状が出ないことも多く、発見された時には進行していることもあります。

だから、早めの検査や受診がとても大切です。

❷食道がんの生検で何がわかるの?

きゃんばぁば
きゃんばぁば

「がんかどうか」を確かめる大切な検査です。

内視鏡検査のときに、先生が「生検をしました」ということがあります。

これは気になる部分の粘膜を採って、顕微鏡で調べる検査のことです。

生検でわかること
  • がんかどうか(良性か悪性か)
  • がんの種類(扁平上皮がん、腺がん)
  • がんの広がり方や特徴(治療法を考える材料になります)

生検の結果が出るまでは1週間〜2週間ほどかかります。

この間は、どうしても落ち着かなくて、不安でいっぱいになります。

でも、この時間が正確に判断して、最善の治療につなげるために必要な時間なんだ、と自分に言い聞かせながら過ごしています。

❸食道がんのステージは?

きゃんばぁば
きゃんばぁば

0からⅣまでの5段階です。

食道がんのステージ
ステージ0 粘膜のごく表面にとどまる、ごく初期の状態
ステージⅠ〜Ⅱ がんが少し深くなってきた段階。リンパ節転移がある場合も
ステージⅢ 食道の外側に近づき、リンパ節への広がりが目立つ段階
ステージⅣ 他の臓器(肺・肝臓など)に転移がある状態

ステージは、がんの深さやリンパ節や他の臓器への転移の有無で判断されます。

さいごに:家族として感じたこと

きゃんばぁば
きゃんばぁば

「ステージ」がどうであれ、できることを前向きに進むしかない。

夫の結果を待つ中で、そんな気持ちに少しずつ切り替えていきました。

今は、焦らず必要な検査をしっかり受けて、今できる最善の判断につなげたい。

そんな思いで、私たちはこの期間を過ごしてきました。

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