乳がんの放射線治療から2ヶ月後、咳と倦怠感が止まらず、まさかの放射線肺臓炎を発症しました。
入院中にさらに間質性肺炎の診断も受け、治療と副作用の厳しい戦いが始まりました。
再燃を繰り返す放射線性肺臓炎。
入退院の繰り返しで体力も消耗し、病気について学ぶ余裕すらありませんでした。
乳がん治療を経て、新たな試練に立ち向かわなければならなくなった私の経験が、同じ悩みを抱える方々の参考になればと思い、この記事を書きました。
まさかの放射線肺臓炎100人に1人の確率
乳がんの治療後、咳と倦怠感が止まらす、まさかまさかの放射線肺臓炎を発症しました。
放射線によって肺の細胞が損傷を受け、炎症が起こる病気です。これは100人に1人の確率で発症すると言われ、放射線治療から6ヶ月以内にリスクが高まります。私は治療から約2ヶ月後にこの症状を発症しました。
放射線治療の症状と診断まで
放射線肺臓炎の症状には、息切れ、咳、発熱、倦怠感などがあります。自宅で療養し「風邪かもしれない」としばらく様子を見ていましたが、症状が悪化する一方でした。
そこで乳腺外科の主治医に連絡すると「すぐに診察に来てください」と言われ、受診することに。
病院ではレントゲン、血液検査、痰検査、尿検査が行われましたが、結果を待つ時間は不安でいっぱいでした。
看護師さんの計らいでベッドのある部屋で待機していると、主治医がやってきて「入院治療が必要になります。放射線肺臓炎の可能性があります」と説明を受けました。
入院と治療の開始
その後すぐに病棟へ移動しCT検査を受けた結果”放射線性肺臓炎”と確定診断されました。
主治医から「ステロイドパルス療法という治療を行います」と告げられメチルプレドニゾロンの点滴が始まりました。
治療初期の3日間は倦怠感がひどく、ほとんど眠って過ごしましたが、3日後から徐々に症状が改善されました。
その後、ステロイド量を減らす「減薬療法」が始まりました。ステロイドを急に中止しすると、体に悪影響を与える恐れがあるため慎重に調整しながらの治療が必要です。
最終的に、20日間の入院生活を送ることになりました。乳がん治療からようやく解放されたと思っていたのも束の間でした
ステロイドパルス療法とは:メチルプレドニゾロン500から1000mgを3日間連続で点滴を行う治療法で、炎症を抑える効果があります。
ステロイドとは:副腎ホルモンの1種で、炎症や免疫反応を抑える作用があり、肺の炎症を和らげます。
間質性肺炎の診断とステロイドの治療の副作用
入院中の検査で放射線治療の影響により間質性肺炎を発症していることがわかり、今後は肺の状態をみながら「減薬」を行い治療を進めていくことになりました。
ステロイド治療による副作用もあり、免疫力が低下するため感染防止のためマスクが手放せなくなりました。
主な副作用:免疫力の低下 睡眠障害 食欲増進 ムーンフェイス 不安症 などがありこれらの副作用を抑えるため胃薬や睡眠剤も服用しています。
発症から10年間、再燃を繰り返した日々
2014年7月に間質性肺炎を発症して10年が経ちました。この間、何度も再燃し、その度に入退院を繰り返してきました。
5年目の診察で主治医から、「ステロイド薬5ミリを継続服用する必要がある」と告げられたときはショックでしたが、その継続が功を奏し、それ以来再燃することはありませんでした。
現在は、病状が安定おり、ステロイド薬の中止を目指して治療と診察を受けています。
あのとき、乳がんの全摘出術を選んでいれば放射線治療を避けられたかもしれないと思うこともありますが、後悔しても仕方ありません。
今は治療を受けながらできるだけ普通の生活を送れるように工夫しています。
がんと副作用がもたらした生活の変化
がん治療には副作用がつきものですが、間質性肺炎を発症したことでその後の生活は大きく変わりました。制約が増え、再燃を防ぐために日々試行錯誤をしています。
今年は肺炎の完治を目指して、呼吸器内科の専門医のいる病院で治療を受け、現在もステロイド薬の減薬を進めています。
乳がんが完治した今、間質性肺炎の治療に専念するためセカンドオピニオンも視野に入れています。命があることに感謝して1日1日を大切に過ごしていきたいと考えています。
ふつうの毎日が幸せ!きゃんばぁば