
実際にどんな症状が出るのか、なかなかイメージができませんでした。
❶パクリタキセルの副作用 手足のしびれ
最もよくある副作用のひとつが
「手足のしびれ(末梢神経障害)」です。
私は治療を2回受けたあたりから、指先にピリピリとした軽い違和感を感じ始めました。
4回目の頃には明らかに強くなり、ペットボトルの蓋を開けるのも一苦労でした。
なぜ手足のしびれが起こるの?
パクリタキセルは神経細胞にダメージを与えやすい薬です。
手足の末梢神経は細く血流が少ないため、影響を受けやすいとされています。

しびれで、ペットボトルの蓋をなかなか開けられなかったこともありました。
- 指先や足先がジンジンする
- ボタンを留めにくい
- 足の裏がふわふわして歩きづらい
私が実践したしびれ対策3つ
| 対策 | 効果・目的 |
| 手足を冷却(冷却グローブ) | 抗がん剤の神経への影響を和らげる |
| ビタミンDを摂取(医師に相談) | 免疫力アップをサポート |
| 軽いマッサージ | 血流促進でしびれの緩和 |
治療終了後、しびれは時間をかけて少しずつ回復しました。
❷パクリタキセルの副作用 脱毛
パクリタキセルの脱毛はほぼ必発といわれています。
3回目の抗がん剤が終わる頃から髪が抜け始め、眉毛やまつ毛も少しずつ抜けました。
なぜ、脱毛はおこるの?
毛を作る毛母細胞が抗がん剤の影響を受けやすいためです。
- 最初は髪がゴワゴワしてブラシが通りにくい
- 枕に抜け毛が増え始める
- 手ぐしで髪をとかすとごっそり抜ける
お風呂で髪が抜けるたび、涙が出ました。
先生の「また生えてくるよ」という言葉も前向き受け止められませんでした。

脱毛したときは本当に辛かったです。

でも、6回目の治療を終える頃には、吹っ切れたんです。
「もう全部抜けたし、どうせなら楽しもうかな」と思えるようになりました。
私が実践した脱毛ケア4選
- 医療用ウィッグで外出を快適に
- 帽子やターバンでリラックス
- アイブロウ・アイラインで自然な印象に
- 寝るときはヘアキャップで抜け毛対策
治療後2〜3ヶ月で産毛が生え始め、半年ほどで髪全体が戻ってきました。
「髪は必ず生えてくる」ーー今なら、心からそう言えます。
❸パクリタキセルの副作用 味覚障害

3回目あたりから、食べ物の味が急に変わりました。
最初に違和感を感じたのは水。
お味噌汁の味もわからなくなり、何を食べても苦いような感覚に。
私が試した味覚障害対策
| 方法 | ポイント |
| 酸味をプラス | レモン、ポン酢、柑橘類で味を感じやすく |
| 香りを生かす | シソ、ショウガ、ハーブなど風味で補う |
| 冷やす・のどごし重視 | 冷製スープやゼリー、ヨーグルトなど |
| 飲み物から栄養 | スムージー、栄養補助ドリンク |
| 食前のうがい・歯磨き | 味覚をリセットして食べやすく |
食欲がなくても「少しでも口にする」ことを諦めないようにしました。
その積み重ねが、治療を続ける力になりました。
私が心がけた感染症対策3つ
パクリタキセルでは白血球が減少し、
免疫力が下がることがあります。
私は5回目で一時中止になったこともありました。
感染症対策3
- 手洗い・うがいを徹底
- 人混みを避ける(マスク着用)
- 睡眠をしっかりとる

感染症対策のため、マスクと手洗いは真面目に続けました。
パクリタキセルを受けて感じたこと
副作用が続くと、「このしびれ、一生残ったらどうしよう」と不安になることもありました。
でも時間が経つと、少しずつ軽くなっていきます。

焦らず、できることをしながら「いつかはきっと回復する」と
自分に言い聞かせました。
同じ経験をした人の体験を読むことも、私にとって大きな支えでした。
よくある質問(Q & A)
A. 個人差はありますが、私の場合は治療後2〜3か月ほどで徐々に軽くなっていきました。
手足のしびれは少し長引きましたが、時間とともに自然に回復していきます。焦らず少しずつ体を整えていくことが大切です。
Q2. 抗がん剤の副作用がつらいとき、どう乗り越えましたか?
A. 「無理をしない」ことを意識しました。
少しの食事でも、体が受け入れられるものを少しずつ。
そして、“今日を生きる”という気持ちで、焦らず休む時間も大切にしていました
Q3. 脱毛や外見の変化で落ち込んだとき、どうしていましたか?
A. はじめはとてもつらかったですが途中から「どうせなら楽しもう」と思えるようになりました。帽子やウィッグをファッションとして取り入れたり、メイクを工夫して気分を上げていました。見た目が変わっても「私らしさ」は変わらない——そう思えるようになったのが転機でした。
A. 一番うれしかったのは「何も言わず、そばにいてくれたこと」。
“頑張って”よりも、“無理しないでね”のひと言の方が心に響きました。
家族にできることは、完璧なサポートよりも、そっと寄り添うことだと思います。
A. 不安でいっぱいな気持ち、痛いほどわかります。
でも、あなたはひとりじゃありません。
小さな一歩でも大丈夫。前に進もうとするその気持ちが、きっと力になります
さいごに
副作用は本当に辛いけれど、
「治療を続けながらも、自分らしく過ごす工夫」で乗り越えられることもあります。
この体験が、治療中の方の励ましになれば嬉しいです。
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乳がんの経験と、夫の闘病を通して感じた日々の想いを発信しています。
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👉1話 夫が食道がんと告げられて〜ステージ1を信じてしまった私の後悔
夫の病気と向き合う中で感じた、希望と後悔の記録です。
👉 2話 夫の食道がんと向き合って〜「どう生きたいか」を初めて話し合った夜
迷いと祈りの中で見つけた「生きる意味」について綴っています。
👉 第3話 治療方針が変わった日〜病院の中で見えた「見えない壁」
予定していた治療が変わったとき、何を感じたのか、あの日の自分の気持ちを書きました。
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乳がん・夫の食道がん・妹の膵がんを家族で支えた経験を発信しています。
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