【第13話】パクリタキセルの副作用ってどんな感じ?私の実体験と乗り切るコツを紹介!

治療開始・抗がん剤
※本記事は筆者と家族の体験記です。医療的助言を目的とするものではありません。治療の判断は必ず主治医とご相談ください。
乳がん治療で「抗がん剤」と聞くと、誰もが気になるのが副作用ですよね。
きゃんばぁば
きゃんばぁば
私も12年前、抗がん剤治療を受け、そのひとつが「パクリタキセル」でした。
ネットで調べても「個人差があります」「人によって違います」と書かれていて、
実際にどんな症状が出るのか、なかなかイメージができませんでした。
今回は、私が実際に経験した副作用と、その乗り越え方をお伝えします。

 ❶パクリタキセルの副作用 手足のしびれ

最もよくある副作用のひとつが
「手足のしびれ(末梢神経障害)」です。

私は治療を2回受けたあたりから、指先にピリピリとした軽い違和感を感じ始めました。

4回目の頃には明らかに強くなり、ペットボトルの蓋を開けるのも一苦労でした。

なぜ手足のしびれが起こるの?

パクリタキセルは神経細胞にダメージを与えやすい薬です。
手足の末梢神経は細く血流が少ないため、影響を受けやすいとされています。

ペットボトル開ける女性の写真(イメージ写真)

しびれで、ペットボトルの蓋をなかなか開けられなかったこともありました。

私にでた症状
  • 指先や足先がジンジンする
  • ボタンを留めにくい
  • 足の裏がふわふわして歩きづらい

私が実践したしびれ対策3つ

対策 効果・目的
手足を冷却(冷却グローブ) 抗がん剤の神経への影響を和らげる
ビタミンDを摂取(医師に相談) 免疫力アップをサポート
軽いマッサージ 血流促進でしびれの緩和

治療終了後、しびれは時間をかけて少しずつ回復しました。

❷パクリタキセルの副作用 脱毛

パクリタキセルの脱毛はほぼ必発といわれています。
3回目の抗がん剤が終わる頃から髪が抜け始め、眉毛やまつ毛も少しずつ抜けました。

なぜ、脱毛はおこるの?

毛を作る毛母細胞が抗がん剤の影響を受けやすいためです。

私の経過
  • 最初は髪がゴワゴワしてブラシが通りにくい
  • 枕に抜け毛が増え始める
  • 手ぐしで髪をとかすとごっそり抜ける

お風呂で髪が抜けるたび、涙が出ました。
先生の「また生えてくるよ」という言葉も前向き受け止められませんでした。

副作用で脱毛した女性の写真

脱毛したときは本当に辛かったです。

きゃんばぁば
きゃんばぁば

でも、6回目の治療を終える頃には、吹っ切れたんです。
「もう全部抜けたし、どうせなら楽しもうかな」と思えるようになりました。

私が実践した脱毛ケア4選

私が実践した4選
  • 医療用ウィッグで外出を快適に
  • 帽子やターバンでリラックス
  • アイブロウ・アイラインで自然な印象に
  • 寝るときはヘアキャップで抜け毛対策

治療後2〜3ヶ月で産毛が生え始め、半年ほどで髪全体が戻ってきました。
「髪は必ず生えてくる」ーー今なら、心からそう言えます。

❸パクリタキセルの副作用 味覚障害

きゃんばぁば
きゃんばぁば

3回目あたりから、食べ物の味が急に変わりました。

最初に違和感を感じたのは水。
お味噌汁の味もわからなくなり、何を食べても苦いような感覚に。

私が試した味覚障害対策

方法 ポイント
酸味をプラス レモン、ポン酢、柑橘類で味を感じやすく
香りを生かす シソ、ショウガ、ハーブなど風味で補う
冷やす・のどごし重視 冷製スープやゼリー、ヨーグルトなど
飲み物から栄養 スムージー、栄養補助ドリンク
食前のうがい・歯磨き 味覚をリセットして食べやすく

食欲がなくても「少しでも口にする」ことを諦めないようにしました。
その積み重ねが、治療を続ける力になりました。

私が心がけた感染症対策3つ

パクリタキセルでは白血球が減少し、
免疫力が下がることがあります。
私は5回目で一時中止になったこともありました。

感染症対策3

  1. 手洗い・うがいを徹底
  2. 人混みを避ける(マスク着用)
  3. 睡眠をしっかりとる
マスクを薬用する女性と手を洗う女性のイラスト

感染症対策のため、マスクと手洗いは真面目に続けました。

パクリタキセルを受けて感じたこと

副作用が続くと、「このしびれ、一生残ったらどうしよう」と不安になることもありました。
でも時間が経つと、少しずつ軽くなっていきます。

きゃんばぁば
きゃんばぁば

焦らず、できることをしながら「いつかはきっと回復する」と
自分に言い聞かせました。

同じ経験をした人の体験を読むことも、私にとって大きな支えでした。

よくある質問(Q & A)

Q1. パクリタキセルの副作用はどのくらいの期間続きますか?
A. 個人差はありますが、私の場合は治療後2〜3か月ほどで徐々に軽くなっていきました。
手足のしびれは少し長引きましたが、時間とともに自然に回復していきます。焦らず少しずつ体を整えていくことが大切です。

Q2. 抗がん剤の副作用がつらいとき、どう乗り越えましたか?
A. 「無理をしない」ことを意識しました。
少しの食事でも、体が受け入れられるものを少しずつ。
そして、“今日を生きる”という気持ちで、焦らず休む時間も大切にしていました

Q3. 脱毛や外見の変化で落ち込んだとき、どうしていましたか?
A. はじめはとてもつらかったですが途中から「どうせなら楽しもう」と思えるようになりました。帽子やウィッグをファッションとして取り入れたり、メイクを工夫して気分を上げていました。見た目が変わっても「私らしさ」は変わらない——そう思えるようになったのが転機でした。

Q4. 家族や友人にどう支えてもらいましたか?
A. 一番うれしかったのは「何も言わず、そばにいてくれたこと」。
“頑張って”よりも、“無理しないでね”のひと言の方が心に響きました。
家族にできることは、完璧なサポートよりも、そっと寄り添うことだと思います。
Q5. これから治療を始める方へ、伝えたいことは?
A. 不安でいっぱいな気持ち、痛いほどわかります。
でも、あなたはひとりじゃありません。
小さな一歩でも大丈夫。前に進もうとするその気持ちが、きっと力になります

さいごに

副作用は本当に辛いけれど、
「治療を続けながらも、自分らしく過ごす工夫」で乗り越えられることもあります。

この体験が、治療中の方の励ましになれば嬉しいです。


この記事は、筆者(きゃんばぁば)の実体験をもとに執筆しています。
治療内容や副作用のあらわれ方には個人差があります。
治療に関する判断は、必ず主治医と相談のうえ行ってください。
※掲載している文章・画像の無断転載・使用はご遠慮ください。

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✍️この記事を書いた人:きゃんばぁば
乳がんサバイバー/家族の闘病サポーター
乳がん・夫の食道がん・妹の膵がんを家族で支えた経験を発信しています。
ブログ・note・Instagramで「がんと共に生きる日常」を綴っています。
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