【第51話】ちょっとだけなら大丈夫?乳がんとアルコールの関係、知っておきたいリスクと予防法

治療中

本記事は筆者(乳がん経験者)の体験と、国立がん研究センターなど公的機関のデータをもとに執筆しています。

医療的判断や治療方針の決定は、必ず主治医とご相談ください。

アルコール、あなたは「ちょっとだけなら」と思っていませんか?

結論から言います。

「たった1杯」でも、乳がんのリスクは上がります。

きゃんばぁば
きゃんばぁば
「ちょっとだけだから」「週に2〜3回だけだし」「飲まなきゃやってられない日もあるよね」

そんな風に、知らず知らずのうちに体を危険に晒していませんか?

私も、かつてはそうでした。

1日の終わりの晩酌が、頑張った1日のごほうび。週末には友人たちとバーベキューで乾杯するのが楽しみでした。

でも、ある日右胸に小さなしこりを見つけ、その後の検査で「乳がん」と診断され、思いもよらぬ現実と向き合うことになりました。

ちょっとだけ」が積み重なり、乳がんのリスクが上がる可能性がある…。その事実をはっきりと知ったのは、診断を受けてからのことでした。

私は2013年にトリプルネガティブ乳がんと告知され、術前抗がん剤、手術、放射線治療を経て、経過観察10年後の2024年に完治しました。

不安や戸惑いの中での毎日でしたが、ひとつひとつ向き合いながら、ここまで歩いてきました。

あの頃は気づけなかっただけ〜乳がんと診断されるまでの生活習慣

きゃんばぁば
きゃんばぁば
その頃の私は、子育てや仕事に追われる毎日。

1日の終わりに飲む缶ビール1本が、ささやかなご褒美でした。週末は友人たちと笑いながら過ごす時間が、何よりの気分転換。

自宅で飲み会の写真

週末になると友人と自宅で飲み会をよくしていました

きゃんばぁば
きゃんばぁば
あの頃の私は「健康診断が大丈夫なら安心」と思っていました。

乳がん検診や子宮がん検診も、毎年欠かさず受けて、結果はいつも「異常なし」。

だから私は「自分は健康」だと、どこか安心していたのだと思います。

缶ビール1本くらいなら大丈夫。そう信じて、お酒との付き合いを続けていました。

でも今になって思うのです。

アルコールが体にどんな影響を与えるのか、特に女性にとってどんなリスクがあるのかを、私は何も知らなかったのだと。

乳がんの発症には、年齢や遺伝、食生活などさまざまな要因が複合的に関わるとされています。

けれど、今振り返ると、自分の飲酒習慣がリスクの一つになり得るということを、もっと早く知っておきたかったと痛感しています。

気づかないうちに「飲酒をストレス解消の手段にしてしまう」

そんな状況を、自分で作っていたのかもしれません。

アルコールと乳がんリスクの関係、データで見る事実

ここでは、国立がん研究センターなどの信頼できるデータをもとに、飲酒と乳がんリスクの関係をわかりやすくまとめました。

❶1日どのくらいでリスクが上がるの?

きゃんばぁば
きゃんばぁば
アルコールの摂取量が増えるほど、乳がんリスクは段階的に上昇します。

国際的な研究や国立がん研究センターの報告によると、純アルコール摂取量が1日10g(おおよそビール中瓶半分程度)増えるごとに、乳がんリスクが約10%上昇するとされています。

また、世界保健機関(WHO)の外部組織である国際がん研究機関(IARC)も、アルコールを「確実な発がん物質」に分類しています。

💡つまり、どういうこと?

「毎日の晩酌」という習慣自体を見直す必要があるということです。

❷閉経前・閉経後で飲酒リスクは違う?

日本人女性を対象とした研究では、飲酒による乳がんリスクの上昇は「閉経前」の女性においてより明確な関連がみられると報告されています。

しかし、閉経後であってもリスクがゼロになるわけではなく、年齢を問わず、過度な飲酒は避けるべき生活習慣の一つとして位置づけられています。

💡つまり、どういうこと?

年代に関わらず、女性にとって過度なアルコールはリスクになり得るということです。

❸完全に安全な量はあるの?

多くの人が気になるのが「どれくらいなら大丈夫なの?」という疑問だと思います。

しかし、現時点では完全に安全とされる飲酒量はありません

医師や専門家の間でも見解はさまざまですが、多くのがん専門医が共通して指摘しているのは次の点です。

🔹「少量であっても、全く飲まない人と比べるとリスクは上がる」

🔹「量だけでなく、“頻度”の習慣化がリスクを積み重ねる」

💡つまり、どういうこと?

飲む量をゼロに近づけるほど、リスクは確実に下がるという事実を受け止める必要があります。

よくある疑問:乳がん経験者とお酒、ノンアル飲料について

Q. 乳がん経験者はお酒を飲んでもいい?再発リスクとの関係は?

A. 一般的に、治療後の過度な飲酒は再発リスクを高める可能性があるとされています。基本的には主治医としっかり相談することが最も大切です。

また、治療薬によっては、アルコールが肝臓に負担をかけたり、副作用を強めたりする場合もあります。「少しだけなら」と自己判断せず、必ず医師に確認してからにしましょう。

Q. ノンアルコール飲料は本当に安全ですか?

A. パッケージに「ノンアルコール」と書かれていても、アルコール度数が1%未満の微量なアルコールが含まれている飲料もあります。

完全にアルコールを避けたい方や治療中の方は、「アルコール0.00%」と明確に記載されたものを選ぶようにしましょう。

【さいごに】今日からできる「具体的な」見直しルール

乳がんとアルコールの関係を知ったとき、多くの人が「じゃあ、今まで通りに飲むのは怖いけれど、いっさいやめなきゃいけないの?」と戸惑うかもしれません。

きゃんばぁば
きゃんばぁば
絶対に飲んではいけないと、自分を追い詰める必要はありません。

しかし、「今まで通りでいい」わけでは決してありません。

大切なのは、自由と引き換えに「自分の体を守る明確な基準」を持つことです。

もし「どれから始めればいいかわからない」という方は、まずはたった一つ、これだけを実行してください。

まずはこれだけ
平日は一切飲まない(休肝日にする)

この一つの行動ができるようになったら、以下のルールも少しずつ取り入れてみましょう。

  • 飲む日を固定する(例:休日の前の日だけにする)
  • 買う量を変える(例:いつも買っている500ml缶を、350ml缶に変更する)
  • 代用品を準備する(例:冷蔵庫に「アルコール0.00%」のノンアル飲料や炭酸水を常備し、お風呂上がりはそれに置き換える)

お酒を楽しむことも、リラックスすることも、人生の中で大切な時間です。

でも、「知っている」ことで、体を守る選択が確実にできるようになります。

今振り返ると、私自身がこの乳がんの経験を通して健康と向き合い、生活を見直したからこそ、のちに夫の闘病を支えるときも、少しだけ強くいられたのだと思います。

自分の体を大切にする時間を、これからは具体的に、そして確実に増やしていきましょう。


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この記事を書いた人きゃんばぁば|乳がんサバイバー/家族の闘病サポーター

乳がんを経験し完治。妹の膵がんや夫の食道がんを家族として支えた実体験をもとに、「患者と家族の視点」で記事を書いています。

👉 詳しいプロフィールはこちら


※本記事は、筆者自身の体験と調査をもとにまとめたものです。

医療に関する内容は一般的な情報であり、すべての方に当てはまるとは限りません。

治療方針やお薬の使用については、必ず主治医などの専門医にご相談ください。

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