33年前の大事故、私はなぜ助かったのか〜シートベルトが守った命

セカンドライフ

不幸中の幸い

きゃんばぁば
きゃんばぁば

子供を乗せてなくてよかった。

そして何より、シートベルトをしていて助かった。

それがあの日の、不幸中の幸いでした。

峠道での悲劇

あの日、小さかった子供達を実家に預けていて、迎えに行く途中のことでした。

峠を越えようと走っていると、前の車のスピードが遅く、直線に入ったところで追い越しをかけました。

その瞬間、車は宙に舞い、反対車線を超えて崖へと落ちていったのです。

3台の車の事故のイラスト

私が運転していたグレーの車は、衝突の勢いで後ろを走っていた赤い車の上を飛び越え、そのまま崖へと落ちていきました。

 

きゃんばぁば
きゃんばぁば

「もうダメだ」

そう覚悟した時、頭の中に走馬灯のように思い出がかけ巡りました。
浮かんできたのは不思議と楽しい思い出ばかり。

それはほんの数秒の出来事でしたが、今も鮮明に覚えています。

奇跡の生還

落ちていく車の運転席で、私はハンドルを握りながら、
「私はもう死ぬんだ」
そう思いました。

「ドン」という衝撃音とともに意識を失い、気づけば道路に戻っていました。
崖に落ちたはずの車が、大きな岩にぶつかり、道路へ跳ね返されていたのです。

崖へと落ちていく車のイラスト

私の車は赤い車と接触した後、車体が浮き上がり、後ろを走っていた赤い車を飛び越えて、ガードレールの外へと転落しました。

 

きゃんばぁば
きゃんばぁば

そのときになって初めて、自分が事故にあったことを理解しました。

すぐに救急車で病院へ運ばれ、検査の結果は全身打撲と胸のひび。
全治1ヶ月という怪我ですみました。

命があったことが奇跡でした。

後から知った真相

後で聞いた話によると、後ろの車も同時に追い越しをかけたそうです。
その際にタイヤが擦れ、私の車だけが崖へと落ちてしまったのだと。

ほんの数秒の判断と出来事で、人生は大きく変わってしまう。

きゃんばぁば
きゃんばぁば

事故とはそう言うものだと痛感しました。

命を守ったシートベルト

思い返せば、あの日は本当に偶然が重なりました。

たまたま赤信号で止まったときに「今日はつけてみようか」と
ふと思い立ってシートベルトをしめたのです。

当時はまだ、シートベルトの着用が義務化されていない時代。

きゃんばぁば
きゃんばぁば

けれど、あの日締めたその一本のベルトが、私の命を繋いでくれました。

シートベルト着用義務化について
  • 1969年:普通自動車の運転席にシートベルトの装備が義務化

  • 1975年:後部座席にもシートベルトの装備義務化

  • 1985年9月1日:高速道路・自動車専用道路において
     (運転席・助手席の着用が義務化、罰則あり)

  • 1992年11月1日:一般道路でも前席(運転席・助手席)の着用義務化

  • 2008年6月1日:後部座席を含む全席での着用が義務化(高速道路)
    ※2025年現在も、違反すると違反点数や反則金の対象

もう一度、生きるチャンスを

あの大事故の後「なぜ自分は助かったのだろう」と時々思い返すことがあります。

シートベルトをしていた偶然。
車を止めてくれた大きな岩。

きゃんばぁば
きゃんばぁば

その全てが重なった「運」があったから、今私はここにいるのです。

命は本当に、幾つもの偶然に支えられている…。
そう気づいてから「生きることを大切にしよう」と思うようになりました。

そして21年後、私は乳がんという新たな試練に直面することになります。

 

きゃんばぁば
きゃんばぁば

乳がんの体験については次の記事で、お話ししたいと思います。

 

この記事を書いた人
きゃんばぁば|乳がんサバイバー/家族の闘病サポーター
乳がんを経験し完治。妹の膵がんや夫の食道がんを家族として支えた実体験をもとに、
「患者と家族の視点」で記事を書いています。
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