入院2日目から、夫の抗がん剤治療が始まりました。
ステージ4の「食道がん」なのでどんなに辛い治療でもやるしかありません。

不安気持ちを抱えながらも、覚悟を決めて治療に臨もうとしていました。
この先に待つ副作用の辛さを、このときはまだ知りませんでした。

とうとう、食欲がなくなり残すようになりました。
3日目にはついに病院食をストップ。匂いすら受け付けなくなり、さらに便秘も始まり…体調もどんどん悪化していきました。
翌日、お見舞いに行くと、夫は倦怠感が強く歩くのも辛そうでした。

「このまま体力が落ちてしまうんうじゃないかな」と心配でした。
そんな中、主治医が病室に来てくれ、副作用について説明をしてくれました。

主治医からの説明で、少し安心したそうです。
夫の場合は、まず、便秘から始まり、吐き気、食欲不振、下痢… と次々に症状が現れました。
中でも一番辛かったのは、胃の痛み。カロナール(痛み止め)もほとん効かなかったみたいです。

なんでもいいから食べないと…。
食事が摂れないときは、緑茶、ヨーグルト、ウィーダーゼリー、バナナ、パンなど少しでも食べられるもので、しのいでいました。

主治医が、毎日病室に顔を出してくれることで、夫は元気をもらえたのです。
胃の痛みで、一睡もできない夜が、2日間ほど続き「あの時が一番辛かった」と夫は言ってました。
やっぱり、消化器がんの抗がん剤治療は本当に過酷。

夫の、免疫力を上げるために料理を頑張るぞ!
副作用が落ち着くまでに、11日間かかりました。退院する頃には、体重が3キロほど落ちていました。
入院期間は約2週間でした。
退院前に、主治医からこう伝えられました。「この抗がん剤治療でがんが小さくなれば、3クール行う予定です」
私も夫も、抗がん剤が効いてくれることを祈りながら、毎日を過ごしていました。

次のお話は退院後の生活のこと。