進行した食道がんのステージⅡやⅢの食道がんでは、一般的に「術前抗がん剤」と「手術」が標準治療とされています。
食道がんのステージ4の場合の標準治療は、「化学放射線治療」です。

化学放射線治療とは、抗がん剤と放射線治療を同時に行う治療です。
この治療で根治する方もいらっしゃいますが、最終的にはサルベージ手術(救済手術)を行うことで予後が変わることもあるそうです。

サルベージ手術とは根治的放射線化学療法を受けた後に行う手術のことです。
私たちも、そのことは事前に勉強していたため「食道を残したまま、根治できればラッキー、その後残存が残っていれば、手術を受けばいい」と考えていました。
サルベージ手術は、リスクが高い手術であるということを、このとき私たちは知りませんでした。
翌日、治療方針の変更により、消化器内科を受診しました。

治療方針が、外科から内科に変わり、抗がん剤の説明を受ける中で、私たちの心に再び不安が広がっていきました。
そして、消化器内科の医師から化学放射線治療で使用する薬剤と、今後の予定についの説明を受けました。
このとき、外科で使用する抗がん剤とは異なる薬を使うことに疑問を抱きましたが、質問できる雰囲気ではなく聞くのを諦めてしまいました。
その後、放射線治療を受けるために必要な検査を受けました。

この検査で、照射する位置を正確に確認。
そして、放射線照射に向けたさまざまな検査が行われ、入院日も決まっていきました。

治療法が変わると、外科から内科に変わるんだ…知らなかったよ。
治療法が変わっても、外科と内科が連携して進めてくれる…。そう思っていた私は、不安と戸惑いの中で答えのない問いを抱えていました。
そして入院前日、私は夫に、自分の素直な気持ちを伝えました。

私は、何度も心からの思いを夫に伝え続けました。
翌日、化学放射線治療を受けるために、夫は入院しました。

やっぱり手術も…。という思いを夫は入院してすぐに担当医に伝えました。
治療のための入院を控えた前日、夫は私との話し合いの中で、「どんな治療をしても生きたい」という思いに変わっていきました。
そして入院直後、担当医との面談でその気持ちを自分の言葉で伝えたのですが…

次のお話は、大きく変わった治療法について。
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